作家の名前: るうむ
術呪 魔美(じゅつじゅ まみ)―。それは、魔法の世界の一人である。これは、ちっぽけな魔美が大きな冒険を通して、仲間との絆を深め、敵と戦い、魔法界のスターになるという物語だ・・・・・。
「・・・・みさん・・魔美さんッ!!」
「はいぃぃっ!」
またやってしまった―。居眠りしてしまったのだ。
「まったく、、、今日は居残りです!」
「ええええぇぇぇぇぇぇぇ!?」
自分がしてしまったことの重大さと、めんどくささを実感した。居残り?何をやるのだろう。
みんなが帰って、魔美は先生と一人教室にいた。タイマンバトルのような雰囲気である。
「今から、魔美さんには『呪文の授業中に居眠りをしたこと』について、反省文をですね・・・」
先生がペラペラと喋る間、私は「?」が頭に浮かび続ける。サクブン?なにそれ?どうやって書くの?
質問すると、先生は石化した。空気の読めない私は、なんで石化したかよくわからないので帰った。
帰る途中、なんだか自分が嫌になって、後悔して、取り返そうともしないで、また自分が嫌になる。
毎日毎日、それの繰り返し。ただそれだけの生活。
誰にも打ち明けられないから、いつも明るく振る舞う。
カバンをベッドに放り投げ、パートナーのるるに聞いた。パートナーとは、将来旅をするにあたっての助手みたいなものだ。
「なんで宿題とか、学校があるの??めんどくさすぎ!!」
すると、しっかり者のるるは
「魔美はもうすぐたびにでて、修行するんだからね?しっかり勉強しないと、困るでしょ?呪文の一つぐらい、覚えれば?」
ああ、るるっていっつもこうだ。私をどうにか説得しようとしてくる。誰かに縛られてるみたいで、それが嫌で・・・・ん?待てよ?
「あぁっ!!!」
「うわっ、なによ魔美!!」
るるが怒る。
「もう旅に出ちゃわない?縛られずに自分なりに修行しようよ!」
「はいいいいいいいい!?」
るるは甲高い声をあげ、ふらっとよろめいた。と思ったら、
「ちょっと、魔美ふざけんじゃないわよ!!あなたろくに勉強もできないし呪文の法則も覚えられないのに・・・しかも、この年で行けるのは特待生だけだよ?」
と怒鳴った。そうだった。私はクラスのワースト1位なんだ、、、そこで、勇気を振り絞って言った。
「・・・今から特待生を目指す」
るるは、さらに信じられないというような顔をして、言った。
「ほんっっっとに頑張るのね?」
「うん」
その声を、決死の覚悟で絞り出した。
ああ、これからはもうゲームもせずに勉強ざんまいの生活になると・・・
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