The Cyber Tower of Babel

サイバー社会のバベルの塔

かつて人間は、皆一つの同じ言葉を使い、同じように話していた。彼らは東方に移動し、南メソポタミア地方のシンアルの地に平野を見つけて、そこに住みついた。彼らは石の代わりにレンガを、しっくいの代わりにアスファルトを用いることができるようになった。 彼らは言った。 「さあ、天まで届く塔のある町を建て、有名になろう。そして、全地に散らされることのないようにしよう」 こうして人々は、天まで届く、高くて大きな塔の建設に着手した。だが、このような人間の企てを神が見過ごすはずがなかった。神は下ってきて、人間が建てた塔のあるこの町を見て言った。 「彼らは一つの民で、皆一つの言葉を話しているからこのようなことをしはじめたのだ。これでは、彼らが何を企てても妨げられない。ただちに彼らの言葉を混乱させ、互いの言葉が聞き分けられぬようにしてしまおう。」 この神の決断によって、人々は同じ言葉で話せず、相互に意思疎通を図ることができなくなってしまった。言語による人々の統制も不可能になった。その結果、人類は全地に散っていかざるを得なくなった。こうして人々は、この町の建設をやめたという。 塔の建設を企て、神の怒りを買ったこの町は、バベルと呼ばれた。神がそこで言葉を混乱(バラル)させ、またそこから人々を全地に散らしたからである。 この物語は、バベルの塔を建てようとした人間のおごりに対して、神が審判を下した結果であり、世界中に多くの言葉が存在することの理由として、しばしば語られている。 しかし、この物語が持つメッセージは、それだけではない。 この町の名であるバベルは、古代メソポタミアにおいて絶大な権力をふるったバビロニアの首都バビロンのヘブライ語の形であり、アッカド語では「神々の門(バブ・イリ)」を意味した。そして、そのバビロンには実際に、巨大な塔がそびえ立っていたのである。この塔は、ジッグラトと呼ばれる階段状の建造物であった。バビロンは、当時まさに神々の世界と地上とをつなぐ、世界の中心と理解されていた。 古代イスラエルの人々は、このバビロニアのジックラトを知っていた。そして、バビロンに対する強烈な批判を、この物語に込めたのである。絶大な権力と文明を誇るバビロンは、世界の中心として人々を統治するかに見えて、実は「混乱」の源にほかならないと。 この教訓があるにもかかわらず、人類は、いつの時代にも巨大な建物を建てようとする。それは、建物の威容が権力の象徴と容易に結びつくからかもしれない。

(『図説 聖書の世界』pp. 36 - 38 月本昭男・山野貴彦・山吉智久著 学研)

過去において全地に散った人類は、現在において全地に張り巡らされたネットを通じ、再び結束する。そして新たに、サイバー社会のバベルの塔を築き始める・・・


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マリアンヌ(Marianne)は、フランス共和国を象徴する女性像、もしくはフランス共和国の擬人化されたイメージである。自由の女神として知られる。 フランス革命の際にサン・キュロットの象徴とされたフリジア帽と呼ばれる帽子をかぶっている。フランスのユーロ硬貨・切手・国璽などに描かれたり、庁舎などの公的施設にその彫像が設置されるなどして、共和制及び自由の象徴として国民に親しまれている。

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